アマチュア大会の思い出

 今回はこのコラムのテーマの1つ「アマチュア時代の大会や将棋イベントでの思い出エピソード」について、思い出しながら書いてみようと思います。

 私は中学3年の終わり頃から本格的に将棋の勉強を始めたのですが、その頃の棋力はおそらく7級くらいで、大会に参加したこともあまりありませんでした。

 初めて本格的な大会に参加したのは、「全国高等学校将棋選手権大会」の北海道予選でした。女子個人戦は一年生の私と、旭川の3年生のKさんのたった2人だけでした。勝った方が全国大会への切符を手にすることができる大一番は、二転三転する大熱戦となり、結果は私が勝ちました。
 彼女は投了した直後から泣き出し、その後もずっと号泣していました。気楽な気持ちで参加していた私は、本気で戦っている人は将棋で負けるとこんなに悔しいのか、と驚き、自分にはまだまだ足りないものがたくさんあると知りました。
 ほどなくして彼女の付き添いの先生が
「今の一局は素晴らしい将棋だった。2人で全国大会に行ったら、どちらかは入賞できるだろう。」
と言い、特別に学校から旅費を出してもらえることになった彼女と2人で全国大会に挑むことになりました。結果は先生の予想通り、2人とも3位といういい成績を残せました。初めて行った全国大会で、棋力が初段くらいの私が3位というのは、「運が良かったなぁ~」と心の中で思っていました。

その3ヶ月後、今度は女流アマ王将戦の全国大会に参加できることになりました。結果はなんと3位で、やはりこれもまぐれです(笑)

この高校1年の二度の全国3位は、本当に運が良かっただけですが、一気にやる気が出て、次の年は優勝を狙っていました。

私は翌年、その同じ2つの全国大会で、両方とも優勝しました。今考えてみると、あの実力での優勝は奇跡ですが、勝ちたい!という気持ちは強く持っていたように思います。

高校3年の春、女流育成会に入ることになったので、アマチュアの大会に参加したのはこの2年間だけでしたが、青春の1ページと言える楽しい経験ができました。

そして意気揚々と育成会に入会したのですが、入会同期が、10歳の矢内理絵子ちゃんと11歳の本田小百合ちゃんで、17歳の私は自分が大きく出遅れていることを知り、気持ちを引き締めて新しい目標に向かって走り出しました。

女流初段 久津知子

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※左写真:女流アマ王将戦で優勝した時の写真。右写真:昨年、同期3人で撮ったもの。