かくしごと

かくしごと

自立するということは、より多くのものに依存することなのだそう。

なにか一つにべったりと依存するのではなくて、頼れる先を沢山持つことで、一つ一つへの依存度が下がるから。

一つに100の力で頼るのは依存、でも頼る先が三つ、四つと増えていけば、一つあたりの依存度はさがっていく。

例えば仕事以外に沢山趣味を持ったり。

自分を支える柱を増やして、その上に立つイメージ。

私の柱は将棋と、少し前まで勉強。もちろん仕事も、そしてあとは生活と、大学。

大学を卒業した今、その柱が抜けた穴は大きく、そこにすっぽりと「書く事」がはまった。

女流棋士として「書く」というのはなかなかに気を遣う作業で、「女流棋士」もしくは「将棋界」の中の人として書いてみた後で、「読む側」に立ってどう見えるかを調整していかなくてはいけない。

鏡の中と外のようなイメージ。

将棋界用語をさも常識のように使っていないか?知りたいことと書きたいことのズレは絶対にあるものだし、そもそも「知ってる側」からすれば何を知りたいのか想像して埋めるしかない。

最近書いたもので言えば「棋士室」の話。私にとっては目をつぶればどこに何があるのかすべて浮かぶようなお部屋でも、読む方棋士室に入ったことがない人ばかりだろうから、どうやって文字だけであの部屋の中に入ってもらえばよいのだろうか、と悩んだり。

読む前と後で何かしらの、ほんの少しの変化を受け取ってもらえればいいなと思って書いている。

書くことは好きだけれども、自発的に書くことがあまり無いことを思うと、きっと職としては向いてないのだと思う。将棋をしていなければ勉強も文章もあまり好きじゃなかったと思うので、この点も見る人と中の人とで違うこと。

なんだか長いし変な話になっちゃったので、写真は今日のお昼にしておきます。

山口絵美菜