リミット

私は待つことがあまり得意ではない。

その昔、友人と遊ぶ約束をして待ち合わせ場所に行くと「今羽生(はにゅう)君がテレビに出てるから遅れる」と1時間待たされたことがあり、耐性は鍛えられているので待つことが不可能なタイプではない。

怒らないで待てる時間は7分。ただしこれは近しい人に限ってのことで、よっぽどの事がないと怒らないのでご安心ください。

待つことは得意ではないけれど、例外に「好き」な待ち時間もある。

数少ない例が「紅茶を入れている時間」。選んだ茶葉にお湯を注ぎ、カップの中が少しずつ紅茶になっていく様を見るひとときは格別。

特にどんな香りが立ち上るかを揺らめきつつ待つのは最高で、今日もいただきもののとある物語をモチーフにした紅茶を入れている時はそこだけが切り取られた時間のようだった。

それでもだいたい3分で完成するので、それ以上待たせないようにご注意あれ。

山口絵美菜