世界コンピュータ将棋選手権

第29回世界コンピュータ将棋選手権。

今年は一応、やねうら王チームの応援として参加しました。

コンピューター将棋がお好きな方は、表彰式でドワンゴ賞の目録を竹部がかっさらうというハプニングを目撃されたと思います。

コメントも、
なんで竹部w w
ちゃっかりしやがって!

みたいなのがね...流れていました。


平坦な道ではありませんでした。

天才やねさん(開発者やねうらおさん)も、自信満々に見えて半年位前のこと。

「竹部さん、開発うまくいってなくて出場しないかも知れません。とりまエントリーします。」

と、珍しく弱気な発言のメールが。

優勝したやねうら王ブログや本人からあとで聞いた話をつなげると、こうすると強くなると他の開発者にアドバイスをもらったことを試したり、計算資源(コンピューターを動かす時にかかるコスト)をかなり費やしたのに、一向に強くならなかったそうです。

プロレベルのレーティングを持つコンピューター将棋業界で、香一枚強くなるのは大変です。

手を尽くしても歩一枚強くすることも出来ずに半年以上続くなんて、当時のやねさんが弱気になるのもわかります。

それでも、コンピューター知識も全く無くて戦力にならないチームメンバーである私の

「焼き肉食べたーい!(謎の合言葉)」

という言葉に、

「わはは、お多福ラボさんというスポンサーがついたのでお金の心配は要りません。失礼ないように、おごられましょう(`・ω・´)b」

と、常に明るく振る舞い、出場出来るよう、孤軍奮闘していました。

それが、数日前にいきなりやねうら王がぐんぐん強くなったというから、ソフトの神よ...あなたはドSですね。

決勝当日、対戦した開発者の数人はどうやったら強くなるかをやねさんと話しているのですが、かなりの確率でやねさんが試してうまくいったりダメだったり、中にはこうしたらうまく行くからやってみろとか...的確なアドバイスをしていたように思います。

同じチームとしては、天才キャラでペペぺーっと書き上げちゃうパブリックイメージを守ってあげないといけないのかも知れませんが、そこには紛れもない努力の鬼が座っていました。

そんなやねうら王の戦いを、お多福ラボ社長の浜道さんと、森田さんは、後半の試合をほぼ全て見守っていましたが、帰りの新幹線の関係で、時間いっぱい居られず今夜の祝勝会焼き肉に行く時間はないとのこと。

やね「なんなら、焼き肉代置いてって帰ってくださっても結構ですよლ(°∀°)」

やねさんがどういう人柄なのか全て知っている浜道さんは柔らかい笑顔で「それで、全然かまわないですよ。優勝したんだから、お祝いです。」と頷き、会場をあとにされました。

機械学習とか、テラショック定跡とか、ちゃちゃっとコード書いて、あとは機械が勝手に計算しているのを鼻くそホジホジしながらボーっと見てるのが開発者だと思っていませんでしたか?

コンピューター将棋の棋力向上には、全て人の手がかかっているのです。

その苦労を、私は知りませんし、相手は一切見せません。

使う人がそんな苦労は知らなくてもいいと言うように「新人のやねうら王です。今日は名前だけでも覚えて帰ってください。」

と、やねさんは表彰式で、終始とぼけていました。

私もとぼけ、ちゃっかり目録貰う係をやりきりました。


帰り際、「聞きたいことあったら、いつでもメールしてー」と、他の開発者とも雑談し、いつまでも別れを惜しんでいました。

このコンピュータ将棋選手権は、大会という勝負の場ですが、情報交換の場でもあり、趣味を、同じくする人のコミュニケーションの場でもあるのですね。
去年高みの見物を決め込んでいたやねさんでしたが、今年は選手としての姿が見られました。

やねさんだけでなく、他の開発者の方も、そして29回もこの大会を運営し続けてくださる方々、ゴールデンウィークの大事なお休みを使っての大会参加と当日を迎えるまでのご準備、膨大な時間とその労力を考えたら、お疲れ様でした以上の言葉をお掛けしたいのですが、見つかりません。

皆さんの努力を大切に使わせて貰っているんだなと感謝しつつ、今日もマイパソコンに向かいます。
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